『Waltz』/堀込泰行
堀込泰行がめちゃくちゃ好きなのだ僕は。
彼はこんな曲が好きなんだなぁと思いながら聴けるのが良い。
好きなものと作れるものが違うなんてことは往々にしてある。しかし彼自身が取り込んだ好きなものを「堀込泰行」というフィルターを通して聞いている気がしてくるのだ。
無理をせず、伸びやかで。それは彼の音楽センスと曲作りの才能が高いからとしか言うほかない。
堀込兄弟のキリンジ*1が無くなってしまったのも、2人を見ていると自ずとわかるような気もする。だってKIRINJI*2は時代に合った曲を作ろうとしているのだ。好きなものを作る泰行とは馬が合わないんだろう。
あぁ 涙を流すがいい
美しいワルツに身を任せ
さぁ 踊るなら 光も射すだろう
雨上がりの日の虹のように
『Waltz』/堀込泰行
曲自体はカントリーとブルースのエッセンスをゆるりと感じる名曲だ。
コーラスもなく、ギターとホーン、ピアノで構成されたこの曲は優しいのにやけにダイナミックで。そして歳をとって少し緩くなった歌声からは果てしない哀愁を感じる。
綱渡り的なバランスで成り立つ曲だ。国道を走りながら聴きたいね。