『hanashi』/YOOKs

京都から発信しているバンド、YOOKs。彼らの曲はどれも耳障りが良い。

 

元々はインストバンドとして活動していた経験からなのか、音の作り方や構成の仕方が非常に上手い。

ギターのポコポコとした音やカッティング、波打つキーボード音がとにかく落ち着く。最近なにかと荒れがちな気持ちを調律してくれるようだ。

聴いてみればわかるだろう、音がマジでかわいい。その一点、とにかくその一点に尽きる。

 

ボーカルの決して芯の通ったとは言えないフワッとした歌い方もメロディを後ろから押し上げるようで、そんな薄めの存在感が非常に曲とマッチしている。

それでいてどこか気だるさも感じるこの絶妙な重量感を持つ歌声は非常に魅力的だ。

 

ゆらゆら ゆらめく星の灯りを

横目に歩くのも 疲れたろ

つらつら連ねる 僕の想いも

まとまらない頭 どうしようもないや

「もう一度、話をしよう」

『hanashi』/YOOKs

 

ニュータウンポップ。シティポップから少し外れた曲を作る彼らは自らのジャンルをそう呼ぶ。

聴く場所、人、時間。どれも選ばないこの曲はきっと誰もが気に入るはずだ。